平成23年度春季リーグ戦を終えて

真の文化人・教養人を目指して 〜平成23年度春季リーグ戦を終えて〜

愛知大学野球連盟理事長 新井野 洋一

 平成23年度春季リーグ戦は、運営に携わったマネジャーをはじめ多くの方の努力によって、無事終了することができました。引き続き実施された入替戦では、甲乙付けがたい紙一重の戦いが行われ、ひとりの観戦者として大いに感動いたしました。さらに、1部優勝校の愛知学院大学は、第60回全日本大学野球選手権記念大会において、強豪校を連戦にもかかわらず破って準々決勝に進出する活躍をみせてくれました。愛知大学野球連盟の一員として誇りに思います。

 「東日本大震災において被害にあわれた皆様が一日も早く普段の生活に戻れることを祈り、生命感にあふれた試合を展開しよう」という呼びかけに十分に応えてくれたと思います。また、試合会場で行った募金活動では、ご協力により134,885円集めることができました。皆様、本当にありがとうございました。そしてご苦労様でした。

 他方、大学野球選手としてあるまじき行為をめぐって、常任理事会が多くの時間を費やさねばならなかったことは、非常に残念なことです。具体的には大小のことがありましたが、要するに、『日本学生野球憲章』で「学生野球における基本原理」の第一に掲げている「平和で民主的な人類社会の形成者として必要な資質を備えた人間の育成」に反すると判断された行為です。大学野球選手に求められることは、鍛えられた肉体とそこに宿る技と知恵だけではありません。その土台となる文化人としての品位と人格、物事に対する理解力や創造力など、「真の教養」を忘れてはなりません。だからこそ、多くの人々が、野球という場と活動が、平和の実現と人間性の開花につながるものだと確信しているのです。各界の文化人が、東日本大震災で被害にあわれた皆様に向けてできる限りの支援活動を展開することは、「真の教養」を通じて被災地の復活を願う活動なのです。

 春季リーグ戦パンフレットの挨拶文のおいて申し上げたことを繰り返します。「最後の砦は選手」です。組織が人をつくり、人が組織をつくることは言うまでもありません。愛知大学野球連盟は、組織が選手をつくる責任を認識しながら、さまざまな野球環境の整備に努力していかねばなりません。そして、選手の皆さんには、現代社会が求める文化人・教養人の模範である必要はありませんが、それを目指す努力と勇気を持ち続けてほしいと願っています。「充電の夏」にむけて一考いただきたい。